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因果応報、因果律、でわかる人間関係。孔子の示した四徳は、因果応報を善化する。

因果応報

因果応報という言葉を分解してみると、因果と応報に分かれます。
因果と言うのは、原因があって結果として現れることは皆さん知っていることです。また、応報というと、報いを受けると言った意味で、人は、思考の段階で悪いことと受け取りがちです。

しかし、いいことを行えば、いいことがかえってくるし、悪いことをすれば悪いことがかえってくると言うことは、私達が幼いときから、親や爺さん、婆さんに事あるごとに言い聞かせられ、「人に迷惑をかけない生き方をしなさいと」と言われ続けているのに、私たちは、たえず、悪いことが起こるのではないか、といった恐怖観念を持ちながらいきています。

ですが、基本的に

悪いことは、思うほど起きません。

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因果応報が起こる原則

因果応報は、人間が人間であるがゆえに起こる法則です。

なぜなら、人の思いが原因となって引き起こす現象だからです。その人の思いは、血のつながりを通して起こりやすいといえます。

私たちは何世代においても、お家柄とか、血統を重んじていきています。たとえ、家族の縁を切った、とか親子の縁を切ったと言っても、親が原因として生まれてきている以上、親が原因で、子が結果というのは帰ることのできない存在です。それが何世代も続いて生死を繰り返しているので、 江戸時代の爺さんが原因で、私が生まれているともいえます。

もし、何代か前の爺さん、婆さんどちらかが存在していなければ現在の自分は存在しないといった単純な理論が成り立ちます。故に、私が生まれたことにおいての原因は、何代、何十代、何百代前の 爺さん、婆さんに奇縁しています。

風水においても、先祖の陰宅風水において 後代の子や孫に影響を与えるということを古代中国では当たり前として考えてきたし、何千年続いた歴史において、経験をもとに実証されてきています。

【風水】風水の名付け親。葬書を残した郭璞。 風水の法 ”風水の法 水を得るを上と為し、風を蔵するはこれに次ぐ”とよんだのは郭璞(かくはく)。郭璞以前の風水草創期において、多...

思いは残る

さて、風水に置いて、親のお墓の場所の選定によって、後孫に様々な影響を与えると郭璞はうったえています。それはそのまま、親の思いが残って、後孫にえ影響を与えることを意味します。が、実際思いは残るのかということですが、

 

私たちは、あの世がある。ないといった討論をいくらでも行ってきました。信じる人は、あの世があるからご先祖様がまもってくださる。とか、人は、死んだらそれまでよ。肉体が滅んで土になり、終わるんだと言う人もいます。

しかし、最近の科学でも、地球を通過する物質があり、ノーベル物理学賞を受賞した梶田隆章教授のスーパーカミオカンデによる実験や、宇宙のヒモ理論で説明されている中で、宇宙は10次元時空であると言われるように、目に見える世界以外にもあるといい、量子物理学でノーベル物理学賞を受賞したロジャーペンローズ教授は、脳と肉体の関係で、肉体がなくなっても宇宙空間に心、精神、思いは、量子もつれにより残ると言っています。
風水で言うことは、人々の体験や経験ですが、こういった物理学は、実験や検証、数式上の理論によって証明するように、最近の科学でも心、精神、思いは残ると言っていることがいえます。

因果応報の現代科学の検証

といっても、科学的でないことは信じないという方も、多くいます。科学的検証というのは、ニュートンが万有引力についてのり理論や数式を表したことによって、急速的に科学分野が成長し、アインシュタインの相対性理論がベースになって今の自然科学の分野は発展してきたことは皆さん承知のことでしょう。

こうしたニュートンや、アインシュタインにおいて、自然科学と言える科学になる前は、自然を見てその現象を当たり前のように神の御業として受け入れ、この神の法則の実証のために、研究牛、錬金術(れんきんじゅつ)として実験をしてきました。それは、ニュートンにおいても同じです。

しかし、現代科学は、ただ信じればいいということではなく、実証し理解できないことは信じないという傾向にむかっているのも事実ではないでしょうか。

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メンデルの遺伝の法則

植物の配合を研究していたメンデルは、
これは後々、人の研究によって、DNA(デオキシリボ核酸」の研究により多く証明されているように、親のDNAは子に引き継がれることを証明しています。

えんどう豆の配合によって、発生する、1代目、2代目といった変化の中で、親種の性格が、何代かによって現れることを発見しました。こうした研究において、親種の性質が遺伝する法則を見つけ出しています。 こうした研究により、それは生物全体にも関係することとして発表しています。

DNA以外も引き継がれる因果応報

さて、因果応報について話を戻しますが、人のDNAは何世代においても引き継がれます。それは、外的目の色や、耳の形、指の関節などといった形として現れるのでわかります。



動物においてもライオンは肉食動物ですし、シマウマは草食動物であり、人においても、肉が好きな人も、野菜が好きな人もいるように、生活の中で好みが変わっていきます。それは、遺伝でそうなのか、生活習慣でそうなのかわかりません。

では、DNA以外はどうなのでしょう。その親の性格、食事、環境に対しての対応力など、内面的に現れるものもどうでしょう。実際、子供の性格、食事の好み、環境に対しての対応力といったものも100%ではないにしても、似てきます。しかし、宇宙やDNAにないものは発生しないことを考えても、潜在的に存在するものが表に出て来るのでしょう。

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因果応報は遺伝?

さて過去の影響を受けて、現在、未来にいおいて結果として起こることは世の中いくらでもあります。若い頃の暴飲暴食により、血圧があがったり、血糖が上がったり、脂分の多い生活をして、中性脂肪が増えたりして、過去の様々な要因で、体に支障をきたしたことなどいくらでもあります。
しかし、それが、体にすぐ出る人と、全く出なくてすぎていく人もいます。
若い頃、タバコをスパスパ吸っていて、年齢とともに肺を痛めていたりして酸素ボンベを手放せない人もいますが、亡くなるまで、タバコを吸い続けた人もいます。結果として出る人も出ない人もいます。こうして見てみると、原因がすぐ結果として出ないことがわかります。故に親の因果が子に報いるという因果応報は、発生することもあるが、すぐに出て来ないというのもうなずけます。
話を整理してみると、何代も前に原因として存在することが、何代か後に発生することもあるし、親の因果が子に報いるという格言のようにすぐ出ることもあるということです。

因果応報を結果としてださない方法。

因果と言うのは、良い因果と悪い因果があります。人はよく悪いことに対して、「ほら、バチがあたった」と悪いことを考える傾向があります。そういった背景を見て、荀子(じゅんし)は性悪説を唱えています。人はもともと性悪(しょうわる)なので、悪いめぐり合わせがくるのは当たり前というわけですが、

その反面、性善説を唱えた人物もいます。紀元前 300年前後に生きた孟子(もうし)です。つまり、善行を行えば、善なる結果が出るし、悪行を行えば、悪なる結果が出ます。それは、全てに当てはまります。目的を持ってカレーを作ろうとしているのに別の料理ができるとか、トマトの苗を植えたのにナスができるということはありません。
自然の法則は単純です。シンプルです。宇宙を数式で表すときもシンプルですし、並び方が美しです。故に、良い報いを受けるためには、日々良い考え、良い行動をすべきであるという理論が成り立ちます。これは、郭璞の記した葬書の一節にもありますが、

葬者乘生氣也 五氣行乎地中 然而生乎萬物、
人受體於父母本骸、得氣遺體受廕、
經曰、氣感而應鬼、福及人、

死後 魂魄(こんぱく)は、父母のムクロと同じ肢体を持つ後孫に幸せをもたらすのですが、そのためには、父母のムクロから生気が出る場所に埋葬しなければなりません。良い気は 良い気を生みますが、悪い氣は 悪い気しか生みません。

良い気はよい気を生むし、悪い気は悪い気を生むとあるように私達の日々の生活において私の周りに良い気を巡らせることはとても重要になります。

中国占術の根拠である『易経』の基本思想には、

「悪を遏(とど)めて善を揚(あ)げ、天の休(おおい)なる命に順う」
「吉凶成敗は天に在っても、それを招くゆえんは人間にあるのだ」

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孔子の示した四徳( 仁義礼智)五常( 仁義礼智信)

結局、因果応報に置いて、良い結果を出すのも悪い結果を出すのも人間次第であるということが、おぼろげながら出てきます。

こうした問題を明確にしていくためには、人間が、正しく生きていく基準がはっきりしない以上、問題解決をするための根本原因がわからないからです。

人間が正しく生きていくための指針や方向は、たえず、義人、聖人、哲学者 宗教家と言われる人が模索しましたし、一国の指導者の意思でいくらでも私達の生活が変わることは、経験上わかっていることです。

孔子は、その言葉の中でいつも、天敬(てんけい)天を敬いなさいと言っています。

孔子曰、君子有三畏、畏天命、畏大人、畏聖人之言、小人不知天命而不畏也、狎大人、侮聖人之言。

孔子,いわく
「君子は三つのものを畏れる命がある。天のを畏れ、徳の優れた人を畏れ、聖人の言葉を畏れる。つまらない人間は天の意志を理解できず畏れ敬う事も無く、偉大な人々になれなれしくし、聖人の言葉を侮る。」

愛,忠恕 克己復礼 先難後獲 
真心や思いやり許すことで己に克って礼に戻る 先に難しいことを受けて、受けることを後にしなさい。

志士仁人 殺身成仁 為生為死 先犠後喜
人の志す者は仁であり、自身を殺して仁となる 為に生きて為に死すとは犠牲を先にして
喜びは後にやってくる。

天に対し敬い、人に仁を表しています。 仁とは愛、愛情と言った感情を言います。

五常( 仁義礼智信)

孔子が説かれた中に、 仁義礼智信(じんぎれいちしん)と言われる五常。5つの道徳心について言われたものがあります。こうした五常の中で最も大切なものが「仁(じん)」であると言われています。

仁者は自分がそこに立ちたいと思えば、他者を立たせてやり、自分が、そこに行きたいと思えば、他者行き着かせてやる

自分より、他者を立てなさい。とあります。また、イエス・キリストは

マルコによる福音書12:28

イエスはお答えになった 「第一の掟(おきて)は私達の神である主である 心を尽くし、精神を尽くし、思いを尽くし、力を尽くして、あなたの主なる神を愛しなさい。」「第二の掟は、あなたの隣人(となりびと)を愛しなさい。

と孔子もイエスも はじめに天があり、次に自分以外の他者を愛しなさい。と言っています。人が、人として、道徳心を持って、四徳、五常を常として、仁、愛を大切に育ててゆけば、良い徳を集めることができます。良い因果は良い結果を生みます。

親の因果が子に報い

といっても、たとえ自分が良い、思いを持ち良いことをしても、良い結果が出てこないのが現実です。それが、まさに、親の因果が子に報いている結果です。長い歴史の中、自分ではない血の繋がった誰加賀、決して、人に言えない良くないことを続けていて家系に傷をつけたなら、それを修復するために歴史は動きます。たえず、歴史は、人の修繕を繰り返してきました。故に、個人としては、ハズレくじばかり引いていると言っても、長い歴史から見たら、人に対して、天は、平等なのです。

善人にも、悪人にも、雨は降りますし、日は昇ります。と言っても、過去の問題なんぞ知らんがな。と叫んでも、宇宙の法則は修繕しようと、活動します。ですが、孔子が言うように、たえず、善行を行う人には、蓄えられた善行の故に、親の因果が子に報いるように、苦労して善行を行った、子や、孫、、ひ孫に良い結果は現れるようになっています。
日々、腐ることなく。善行を行う人には、その結果がついてきます。

孔子の教え 五十にして天命を知る。徳をたてる作法 五十にして天命を知る 君子は 天命を畏る 孔子曰、君子有三畏、畏天命、畏大人、畏聖人之言、小人不知天命而不畏也、狎大人、...

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