【易経】水沢節(すいたくせつ)四卦 易経 周易で観る八人家族の関係性 六十四卦 六十番
水沢節(すいたくせつ)

六十四卦の六十番目に位置するのが、水沢節(すいたくせつ)です。兌卦☱(だけ)の上に、坎卦☵(かんけ)が乗っかっている形になります。

上卦は、坎卦(かんけ)です。坎卦は、陰爻に陽爻が挟まれた形で、家族の中では、次男を表し、八卦においては、水を表しています。
下卦は、兌卦☱(だけ)です。兌卦(だけ)は陽爻を下に陰爻を上に据えた卦で、家族においては 末娘 三女を表して八卦においては、沢を表します。
三女という「沢」の中に、二男という「水」が注がれている情景です。しかし、沢に水が入りすぎれば溢れてしまい、少なすぎれば干上がってしまいます。そこで必要になるのが「節(ふし)」、すなわち節度なのです。
この卦が語る愛の物語は、**「相手を想うからこその控えめな作法」**です。
家族の間でも、良かれと思って注ぎすぎる愛は、時に相手の負担(氾濫)になってしまうことがあります。二男の情熱を、三女の喜びという器に合わせて調整すること。それが「節」の教えです。
竹には「節」があるからこそ、高く伸びても折れることなく、しなやかに風を受け流すことができます。家族の愛も同じです。言いたいことをすべてぶつけるのではなく、あえて言わない優しさを持つこと。近づきすぎず、遠ざかりすぎない距離を保つこと。その「節」があるからこそ、家族の絆はしなやかで強いものになります。
節とは
「節」という字は、竹の節を表します。 愛の作法における「節」とは、**「リズム」**と言い換えることができるでしょう。
呼吸に吸う息と吐く息があるように、愛にも「与える時」と「見守る時」の拍子が必要です。このリズムが整ったとき、家庭の中に美しい調和のメロディが流れ始めます。
想像してみてください。 三女が守る清らかな湖のほとりに、二男のように真っ直ぐ伸びた竹林が広がっています。 水は溢れることなく、竹の節は風に音を奏でます。 そこには「ほどよさ」という名の、至福の安らぎが満ちています。
水沢節(すいたくせつ)のイメージ
節。亨。苦節不可貞
「節」の時、通じる。度を超した節度はすべきでない
「節」は、竹の節
竹は節を伸ばしながら大きく育ち、上に伸び大きくしなります。その根は、地中の中に根を張って、節の部分から、次の竹を伸ばし、水の豊富な土壌をしっかりと固定します。竹のしなりには限界がないのかと思われるほど曲がりますが、やはり節度を超えると折れてしまいます。ほどなくしなるが、節度を持たなければなりません。肉体の限界はいずれ精神をむしばみます。節度をもって生きることをこの卦は示しています。
水沢節(すいたくせつ)の六爻
水沢節(すいたくせつ)の六爻は、下から順番に、初爻、二爻。三爻、四爻、五爻、六爻の並びが、初陽、二陽、三陰、四陰、五陽、上陰と並んだ状態を、水沢節(すいたくせつ)といいます。

六爻の位置は社会的位置を表しています。 初爻は庶民、二爻は士、三爻は大夫(たいふ)、四爻は公卿(こうけい)五爻は、君主、上爻は隠居した君主、あるいは知識人となります。

上陰 苦節(くせつ)。厳しすぎる節制は、自分も相手も苦しめます。愛には「ゆとり」も大切です。

五陽 甘節(かんせつ)。自ら進んで喜びを持って節度を守る。その姿が周りに幸せを広げます。

四陰 安らかに節す。無理のない、自然体で穏やかな節度。これが最も美しい姿です。

三陰 なきときは嘆く。自分勝手な振る舞いは、後に自らを苦しめることを知る。

二陽 時を逃さず。節度を守りつつも、愛を伝えるべき瞬間には勇気を持って踏み出す。

初陽 門を出ず。まずは自分の内側で愛を育み、軽はずみに動かない節度。
64卦
周易 上経 30卦
| NO | 六爻 | 上卦 | 下卦 |
| 1 | 乾為天 (けんいてん) | ☰ 乾 | ☰ 乾 |
| 2 | 坤為地(こんいち) | ☷ 坤 | ☷ 坤 |
| 3 | 水雷屯(すいらいちゅん) | ☵ 坎 | ☳ 震 |
| 4 | 山水蒙(さんすいもう) | ☶ 艮 | ☵ 坎 |
| 5 | 水天需(すいてんじゅ) | ☵ 坎 | ☰ 乾 |
| 6 | 天水訟(てんすいしょう) | ☰ 乾 | ☵ 坎 |
| 7 | 地水師(ちすいし) | ☷ 坤 | ☵ 坎 |
| 8 | 水地比(すいちひ) | ☵ 坎 | ☷ 坤 |
| 9 | 風天小畜(ふうてんしょうちく) | ☴ 巽 | ☰ 乾 |
| 10 | 天沢履(てんたくり) | ☰ 乾 | ☱ 兌 |
| 11 | 地天泰(ちてんたい) | ☷ 坤 | ☰ 乾 |
| 12 | 天地否(てんちひ) | ☰ 乾 | ☷ 坤 |
| 13 | 天火同人(てんかどうじん) | ☰ 乾 | ☲ 離 |
| 14 | 火天大有(かてんたいゆう) | ☲ 離 | ☰ 乾 |
| 15 | 地山謙(ちざんけん) | ☷ 坤 | ☶ 艮 |
| 16 | 雷地豫(らいちよ) | ☳ 震 | ☷ 坤 |
| 17 | 沢雷随(たくらいずい) | ☱ 兌 | ☳ 震 |
| 18 | 山風蠱(さんぷうこ) | ☶ 艮 | ☴ 巽 |
| 19 | 地沢臨(ちたくりん) | ☷ 坤 | ☱ 兌 |
| 20 | 風地観(ふうちかん) | ☴ 巽 | ☷ 坤 |
| 21 | 火雷噬嗑(からいぜいこう) | ☲ 離 | ☳ 震 |
| 22 | 山火賁(さんかひ) | ☶ 艮 | ☳ 震 |
| 23 | 山地剥(さんちはく) | ☶ 艮 | ☷ 坤 |
| 24 | 地雷復(ちらいふく) | ☷ 坤 | ☳ 震 |
| 25 | 天雷无妄(てんらいむぼう) | ☰ 乾 | ☳ 震 |
| 26 | 山天大畜(さんてんたいちく) | ☶ 艮 | ☰ 乾 |
| 27 | 山雷頤(さんらいい) | ☶ 艮 | ☳ 震 |
| 28 | 沢風大過(たくふうたいか) | ☱ 兌 | ☴ 巽 |
| 29 | 坎為水(かんいすい) | ☵ 坎 | ☵ 坎 |
| 30 | 離為火(りいか) | ☲ 離 | ☲ 離 |
周易 下経 34卦
| NO | 六爻 | 上卦 | 下卦 |
| 31 | 沢山咸(たくざんかん) | ☱ 兌 | ☶ 艮 |
| 32 | 雷風恒(らいふうこう) | ☳ 震 | ☴ 巽 |
| 33 | 天山遯(てんざんとん) | ☰ 乾 | ☶ 艮 |
| 34 | 雷天大壮(らいてんたいそう) | ☳ 震 | ☰ 乾 |
| 35 | 火地晋(かちしん) | ☲ 離 | ☷ 坤 |
| 36 | 地火明夷(ちかめいい) | ☷ 坤 | ☲ 離 |
| 37 | 風火家人(ふうかかじん) | ☴ 巽 | ☲ 離 |
| 38 | 火沢睽(かたくけい) | ☲ 離 | ☱ 兌 |
| 39 | 水山蹇(すいざんけん) | ☵ 坎 | ☶ 艮 |
| 40 | 雷水解(らいすいかい) | ☳ 震 | ☵ 坎 |
| 41 | 山沢損(さんたくそん) | ☶ 艮 | ☱ 兌 |
| 42 | 風雷益(ふうらいえき) | ☴ 巽 | ☳ 震 |
| 43 | 沢天夬(たくてんかい) | ☱ 兌 | ☰ 乾 |
| 44 | 天風姤(てんぷうこう) | ☰ 乾 | ☴ 巽 |
| 45 | 沢地萃(たくちすい) | ☱ 兌 | ☷ 坤 |
| 46 | 地風升(ちふうしょう) | ☷ 坤 | ☴ 巽 |
| 47 | 沢水困(たくすいこん) | ☱ 兌 | ☵ 坎 |
| 48 | 水風井(すいふうせい) | ☵ 坎 | ☴ 巽 |
| 49 | 沢火革(たくかかく) | ☱ 兌 | ☲ 離 |
| 50 | 火風鼎(かふうてい) | ☲ 離 | ☴ 巽 |
| 51 | 震為雷(しんいらい) | ☳ 震 | ☳ 震 |
| 52 | 艮為山(ごんいさん) | ☶ 艮 | ☶ 艮 |
| 53 | 風山漸(ふうさんぜん) | ☴ 巽 | ☶ 艮 |
| 54 | 雷沢帰妹(らいたくきまい) | ☳ 震 | ☱ 兌 |
| 55 | 雷火豊(らいかほう) | ☳ 震 | ☲ 離 |
| 56 | 火山旅(かざんりょ) | ☲ 離 | ☶ 艮 |
| 57 | 巽為風(そんいふう) | ☴ 巽 | ☴ 巽 |
| 58 | 兌為沢(だいたく) | ☱ 兌 | ☱ 兌 |
| 59 | 風水渙(ふうすいかん) | ☴ 巽 | ☵ 坎 |
| 60 | 水沢節(すいたくせつ) | ☵ 坎 | ☱ 兌 |
| 61 | 風沢中孚(ふうたくちゅうふ) | ☴ 巽 | ☱ 兌 |
| 62 | 雷山小過(らいざんしょうか) | ☳ 震 | ☶ 艮 |
| 63 | 水火既済(すいかきせい) | ☵ 坎 | ☲ 離 |
| 64 | 火水未済(かすいびせい) | ☲ 離 | ☵ 坎 |

