地雷復(ちらいふく)

六十四卦の二十四番目に位置するのが、地雷復(ちらいふく)。長男の震☳卦の上に、母の☷坤卦(こんけ)が乗っかっている形になります。

上卦は、坤卦☷(こんけ)です。坤卦は陰中の陰を表し、家族においては母親であり、八卦においては地を表しています。

下卦は震卦☳(しんけ)です。震卦は陽爻1段の上に陰爻が2段乗った形で、家族においては、長男をあらわします。八卦においては雷を表しています。

六十四卦の二十四番目に位置するのが地雷復(ちらいふく)です。この卦は、厳しい冬の寒さを乗り越え、土の中で眠っていた命の萌芽がようやく顔を出す「一陽来復(いちようらいふく)」の時を象徴しています。

一度失われたと思っていた愛情が再び戻ってきたり、ぎくしゃくしていた関係がゆっくりと修復に向かったり。地雷復は、私たちが過ちに気づき、再び正しい「愛の道」へと立ち返ることの尊さを教えてくれます。

家族の構成と象徴:母の懐で芽吹く長男の情熱

地雷復の卦は、上に「坤(こん)」、下に「震(しん)」を配しています。私たちの八人家族の配役では、上卦の坤は「母」を、下卦の震は「長男」を象徴しています。

大地である母の深く静かな懐の中で、雷の化身である長男が、新しい命として力強く動き出そうとしています。これは、母の無条件の受容があってこそ、若き情熱が安心して再生できる姿を描いています。

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家を盛り上げ、ものごとの判断を決めるほどに成長した長兄である震卦(しんけ)に対し絶大の信頼を持つ母 坤卦(こんけ)は壮年となった震卦(しんけ)に安心感をもっています。父とも母とも違う経験を通過してきた長兄である震卦(しんけ)は、天地の理(ことわり)を、稲妻の如く、素早く伝え兄弟姉妹を取りまとめ、家の墓守ができるほどに成長してきました。

夫婦の血肉を受け、母の愛情をよく受けた長兄は、その人生を経験する中で、夫婦の愛とは違う父母からの無償の愛を広めることに一途な思いを持っています。それは、放蕩していてもいずれは気づく天地の理(ことわり)の中にある深い愛情を知っているがゆえに、母を思いしっかりと基礎を固めていくゆえの心の表れといえます。

混沌の淵から復活し元に帰る 転機(転気)を勝ち得る時期であるといえます。人生の経験の中には苦渋を受けることもあり、自らが招くことも、はたまた突然の予期せぬ事を受けることもあります、その経験は、我慢し忍耐しなければならないこともありますが、この卦は未来に備えて準備を怠ることがないよう示しています。

波に乗るためには波が来てから乗ろうとしても乗ることができませんが、波が来ることを予測して波が来る前に波に乗る動作をかけます。それは、長兄がこれまで受けてさまざまな経験が助け手となります、この地雷復(ちらいふく)の卦を受けたら、否定的な思考はさっぱりと捨てて

自分の目標、目的、計画の実現に1点集中で行うべきであり、長く受けて人生経験はこの卦により引き上げられます。

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母という土壌は、冬の間、凍てつく寒さから長男の情熱をじっと守り続けてきました。そして今、長男はその深い愛に応えるように、一筋の光(陽)となって再び歩み始めます。この「戻ってくるエネルギー」を優しく迎え入れることこそが、地雷復における家族の絆なのです。

愛の解釈:再び巡り合う「復縁と誠実の作法」

地雷復が説く愛の形は、派手な復活劇ではありません。それは、静かに、しかし確実に元の場所(真心)へと戻っていく「再生」の物語です。

自然現象と家族の触れ合いが教えるもの

季節が巡るように、愛もまた繰り返されます。例えば、反抗期で家を飛び出してしまった長男が、ふとした拍子に家族の温かさを思い出し、照れくさそうに玄関をくぐる時。家族は「おかえり」の一言で、彼が戻ってきたことを喜びます。

「復(かえる)」とは、元の正しい道に戻ることです。喧嘩をしてしまった後、素直になれずに遠回りをしたとしても、最後には愛する人のもとへ戻っていく。その道筋を、地雷復は「七日(一定の周期)」という時間をかけてゆっくりと進むよう促しています。焦らず、時間をかけて信頼を温め直すこと。それが、この時期に最も大切な愛の作法なのです。

自己観察と「善」への回帰

易経では、この卦を「自分自身を振り返る(脩身)」時として重視します。

「あの時、あんな言い方をしなければよかった」「もっと寄り添えたはずだ」。そんな小さな後悔を種にして、より深い愛を育てていく。自分の過ちに気づき、大きくならないうちに正しい道へ戻ることができれば、その愛は以前よりもずっと強固なものになります。

字の解説:「復」と「愛」に込められた再生への願い

卦名の「復」という字、そして「愛」という字。これらの成り立ちを深く見つめると、戻ることの難しさと、それを支える情熱が見えてきます。

復(ふく)とは、

復(ふく)は冬至を示します。冬至とはどのようなことでしょう。

冬至は太陽が短く差し1日が最も短いと言えます、地雷復(ちらいふく)は六爻において、初爻が陽爻です。それ意外五爻は陰爻で成り立っています。初陽の上五爻が陰爻(--)が乗っかっている形は、地中の深いところから春のために準備している種や虫が動き出す春動し震えることを意味します。

長く苦しかった時がもう一息で息吹絵と変わります。しかし長くいた蝉(せみ)も時期を見間違い出てきたなら成虫に慣れないように、焦って飛び出してはいけないのが、地雷復(ちらいふく)です。

植物の芽も早まって出て仕舞えば、晩霜(ばんそう)にやられて枯れてしまいます。

復(ふく)の卦は陽気立ち伸び栄える 時に順応して動けば伸びることを意味します。

「復(ふく)」という字の右側(复)は、穀物などの量を測る器(容量)を上下逆さまにする様子を表しています。これは「繰り返し測る」ことから転じて、「再び」「重なる」「元に戻る」という意味を持つようになりました。

家族の間で一度壊れた信頼を「復」させるには、一度きりの謝罪では足りないかもしれません。何度も何度も真心を「測り」直し、繰り返し誠意を積み重ねることで、ようやく心は元の場所へと帰ることができるのです。

復(ふく)のイメージ

復。亨。出入无疾。朋来无咎。反復其道。七日来復。利有攸往。
「復」の時、通じる。出入りしてもよい。仲間がきて天意に従え。往復する道なら、七日で展開がある。進んで良い

「復」は、帰る、復活、回復。
悪運が過ぎ去り吉運に向かう上昇期とみてよいでしょう。かといって何でもよいというのではなく。目的の実現のため、一転集中し、自信をもって前進することです。一人で進めないなら、信じる仲間とともに進むべき時期です。心が、善なら進むべきです。

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(ふく)の六爻

地雷復(ちらいふく)は、爻は下から、順番に、初爻、二爻。三爻、四爻、五爻、六爻の並びが、初陽、二陰、三陰、四陰、五陰、上陰と並んだ状態を、地雷復(ちらいふく)と言います。

六爻の位置は社会的位置を表しています。 初爻は庶民、二爻は士、三爻は大夫(たいふ)、四爻は公卿(こうけい)五爻は、君主、上爻は隠居した君主、あるいは知識人となります。

上陰 正道に戻ることを忘れて、迷う 凶 そのことは、先駆者(せんくしゃ)たる君子たるものの道に反する。先頭進むものが道を違えば人災 天災こもごもに至るであろう、軍を出せば大敗し、災いは君子が受ける、

五陰 篤実(とくじつ)な心で正道に戻る、中庸を守り、自ら考えていくなら悔いはない。

四陰 中庸(ちゅうよう)を守り、孤独にも一人で進むが正道に戻る。

三陰 軽はずみな行動で過失を犯すが、その度に自らを顧みて、正道に立ち返れば、危ういが咎(とが)められない。

二陰 立派に正道に立ち返る 愛ある仁者についてゆけば吉

 遠からず 自らの過ちに気づき、正道に戻る 我が身を清め慈しみ行いを改めるならば、悔いることなく大吉

変卦:愛が動く、変化の法則

易経が説く「変易」の理は、一つの終わりが新しい始まりへの準備であることを教えてくれます。

哲学の提示:変化を「生命の回帰」として捉える

なぜ、愛は一度失われたり、迷ったりするのでしょうか。それは、一度離れてみることでしか、その愛の本当の尊さに気づけないことがあるからです。変化は、あなたを「あるべき場所」へと導くための、宇宙の優しい案内板なのです。

人生の浮き沈みと愛の修正

どん底の時期に地雷復が現れるのは、あなたの愛がようやく「底を打った」というサインです。間違った愛し方や、傲慢な心を修正し、再びピュアな自分に戻るチャンス。変化を恐れず、今の自分にできる小さな一歩を、誠実に踏み出してみてください。

運気の具体的な変化:

「地雷復」の初爻は、芽吹いたばかりの小さく尊い「陽の光」です。その光を大切に守り、爻が動くことで、事態は究極の母性の卦である「坤為地」へと広がります。

「坤(こん)」とは、すべてを産み出し、慈しみ育てる「大いなる大地」を象徴しています。

  • 再生から安定へ: 戻ってきた小さな愛が、大地のように広く、深い信頼関係へと育っていきます。もう迷うことはありません。
  • 受容の完成: 自分が主導権を握ろうとするのではなく、母のようにすべてを包み込み、相手の成長を待つ「受け入れる愛」が完成します。
  • 豊かな実りの予感: あなたが素直に「戻った」ことで、家族や周囲との関係に肥沃な土壌ができました。これから、多くの幸せがそこで育まれていくでしょう。

一筋の芽吹き(復)から、万物を育む広大な大地(坤)へ。あなたの愛は今、個人的な再生を超えて、周囲のすべてを安心させる「聖なる母性」の領域へと広がろうとしています。

64卦

周易 上経 30卦

NO六爻上卦下卦
1乾為天 (けんいてん)☰ 乾 ☰ 乾
2坤為地(こんいち)☷ 坤☷ 坤
3水雷屯(すいらいちゅん)☵ 坎 ☳ 震
4山水蒙(さんすいもう)☶ 艮 ☵ 坎
5水天需(すいてんじゅ)☵ 坎 ☰ 乾
6天水訟(てんすいしょう)☰ 乾 ☵ 坎
7地水師(ちすいし)☷ 坤 ☵ 坎
8水地比(すいちひ)☵ 坎☷ 坤
9風天小畜(ふうてんしょうちく)☴ 巽☰ 乾
10天沢履(てんたくり)☰ 乾 ☱ 兌
11地天泰(ちてんたい)☷ 坤 ☰ 乾
12天地否(てんちひ)☰ 乾 ☷ 坤
13天火同人(てんかどうじん)☰ 乾 ☲ 離
14火天大有(かてんたいゆう)☲ 離 ☰ 乾
15地山謙(ちざんけん) ☷ 坤 ☶ 艮
16雷地豫(らいちよ)☳ 震 ☷ 坤
17沢雷随(たくらいずい)☱ 兌 ☳ 震
18山風蠱(さんぷうこ)☶ 艮 ☴ 巽
19地沢臨(ちたくりん)☷ 坤 ☱ 兌
20風地観(ふうちかん)☴ 巽 ☷ 坤
21火雷噬嗑(からいぜいこう)☲ 離 ☳ 震
22山火賁(さんかひ)☶ 艮 ☳ 震
23山地剥(さんちはく)☶ 艮 ☷ 坤
24地雷復(ちらいふく)☷ 坤 ☳ 震
25天雷无妄(てんらいむぼう)☰ 乾 ☳ 震
26山天大畜(さんてんたいちく)☶ 艮 ☰ 乾
27山雷頤(さんらいい)☶ 艮 ☳ 震
28沢風大過(たくふうたいか)☱ 兌☴ 巽
29坎為水(かんいすい)☵ 坎 ☵ 坎
30離為火(りいか)☲ 離 ☲ 離

周易 下経 34卦

NO六爻上卦下卦
31沢山咸(たくざんかん)☱ 兌 ☶ 艮
32雷風恒(らいふうこう)☳ 震☴ 巽
33天山遯(てんざんとん)☰ 乾☶ 艮
34雷天大壮(らいてんたいそう)☳ 震 ☰ 乾
35火地晋(かちしん)☲ 離 ☷ 坤
36地火明夷(ちかめいい)☷ 坤 ☲ 離
37風火家人(ふうかかじん)☴ 巽 ☲ 離
38火沢睽(かたくけい)☲ 離 ☱ 兌
39水山蹇(すいざんけん)☵ 坎 ☶ 艮
40雷水解(らいすいかい)☳ 震 ☵ 坎
41山沢損(さんたくそん)☶ 艮 ☱ 兌
42風雷益(ふうらいえき)☴ 巽 ☳ 震
43沢天夬(たくてんかい)☱ 兌 ☰ 乾
44天風姤(てんぷうこう)☰ 乾 ☴ 巽
45沢地萃(たくちすい)☱ 兌☷ 坤
46地風升(ちふうしょう)☷ 坤☴ 巽
47沢水困(たくすいこん)☱ 兌☵ 坎
48水風井(すいふうせい)☵ 坎 ☴ 巽
49沢火革(たくかかく)☱ 兌 ☲ 離
50火風鼎(かふうてい)☲ 離 ☴ 巽
51震為雷(しんいらい)☳ 震 ☳ 震
52艮為山(ごんいさん)☶ 艮 ☶ 艮
53風山漸(ふうさんぜん)☴ 巽 ☶ 艮
54雷沢帰妹(らいたくきまい)☳ 震 ☱ 兌
55雷火豊(らいかほう)☳ 震 ☲ 離
56火山旅(かざんりょ)☲ 離 ☶ 艮
57巽為風(そんいふう)☴ 巽 ☴ 巽
58兌為沢(だいたく)☱ 兌 ☱ 兌
59風水渙(ふうすいかん)☴ 巽 ☵ 坎
60水沢節(すいたくせつ)☵ 坎 ☱ 兌
61風沢中孚(ふうたくちゅうふ)☴ 巽 ☱ 兌
62雷山小過(らいざんしょうか)☳ 震 ☶ 艮
63水火既済(すいかきせい)☵ 坎 ☲ 離
64火水未済(かすいびせい)☲ 離 ☵ 坎