火地晋(かちしん)

六四卦の三十五番目に位置するのが、火地晋(かちしん)坤卦☷(こんけ)の上に離卦☲(りけ)が乗っかっている形になります。

上卦は、離卦☲(りけ)です。離卦は両サイドに陽爻を持ち陰爻が陽爻に包まれた形となり、火を表し、家族のなかでは次女を表します。
下卦の坤卦☷(こんけ)です。坤卦は陰中の陰を表し、家族の中では母を表して、八卦においては地を表します。
この卦の卦象(かしょう)は明るい太陽が地上に現れるです。上卦の離卦☲(りけ)は陽の光、を表し、下卦の坤卦☷(こんけ)は、大地を表します。こういx蔦意味合いにおいて、暗かった大地に日が当たり、足元を照らしてくれるのです。
下卦の坤卦☷(こんけ)がその広い愛で大地の生き物を育てますが、温かい陽の光が降り注いで、春の息吹が芽生えるように、次女の離卦☲(りけ)肌位置の生命が育つ。光を降り注ぎます。母を助ける子供の愛を受けて、その喜びは、大地を売るをしてゆきます。
愛は、一人では、表すことができません。互いに与え合うそういった情の人感は、生命が育つために必用な喜びであり、愛情なのです。

この卦の表すものは幸福です。今の現状が厳しくても、あなたの心のうちに蓄積された、幸福感が、現われるときなので心配はいりません。
表に出ている顕在意識に対し、内なる潜在意識は、何倍も大きいのです。
表に出ていることは、ニーズとして認識できますが、もっと掘り下げていけば、私も気づいていないインサイトといえます。そのインサイトは、あなたが蓄えた喜びの感情を栄養として、はなひらくのが、この火地晋(かちしん)と言えます。
晋(しん)とは
普(しん)とは進むことです。ただ単にイノシシのように、まっすぐに進むことではありません。時の時(とき)を得て、全能力が発揮される時期なのです。易経には、康候(こうこう)を持って、馬をたまわるとあります。これは、康候(こうこう)とあなたの国を収めれば、全てがよくまとまって豊かになることです。私の国とは何でしょう。

国をまとめるためには、国民と国土と主権が必要です、それは、私においては、身体と心と、善行です。私達の体がたくさん集まって村を作り、社会を作るのですから、私の体と心とが正しく生きていくことにより蓄積されら善行が、陽の光に照らされた大地の息吹が一気に花開くのが、この普「普」の意味となります。
火地晋(かちしん)のイメージ
旭日昇天の「晋」は最も盛んだが、危険と隣り合わせの歪を伴う卦デモあります。
上昇を示す卦は、46番の地風升(ちふうしょう)53番の風山漸(ふうざんぜ ん)と、この火地晋(かちしん)です
晋。康侯用錫馬藩庶。晝日三接。
「晋」の時、康侯(国家役員)が功績により多く の馬を賜わり、一日に三回も接見を許される
恐怖心は、人の感情を曇らせるのに多く入っりません。すこしの不信で人の心は転がり落ちます。しかし、自分の意志をしっかり持ち、進めば、その功績は、豊かさを呼び寄せ、肥える馬を得、国を治めるほどに力を得ることができます。良くなる勢いが後押ししてくれます。
火地晋(かちしん)の六爻
火地晋(かちしん)の六爻は、下から順番に、初爻、二爻。三爻、四爻、五爻、六爻の並びが、初陰、二陰、三陰、四陽、五陰、上陽と並んだ状態を、火地晋(かちしん)といいます。

六爻の位置は社会的位置を表しています。 初爻は庶民、二爻は士、三爻は大夫(たいふ)、四爻は公卿(こうけい)五爻は、君主、上爻は隠居した君主、あるいは知識人となります。

上陽 全てにおいて頂点。領地内の乱賊(らんぞく)を収め、留めなければならない。危ういが、吉。徳の施(ほど)しが不十分であるがゆえ、反乱が起こる。正しいとしての正道であっても、正しいとは限らない。

五陰 悔いはなくなる。失敗や、成功に対して、一喜一優(いっきいちゆう)しないこと。進んでいけば、吉にして、喜びを得るだろう。万事順調

四陽 進み行く。実力以上の地位にいて、人を害するおおねずみになりはてる。正道を守っているようでも、危うい。

三陰 進み行かんとする誠実な志によって、大衆に認められる。悔いがない。

二陰 進もうとしても、進めず。苦しみ悩む。毅然として、初心を貫けば、吉。大いなる福を祖母より受ける。

初陰 進もうとするが挫折する。一人でわが道を守っていくからである。変わらず初心を貫けば吉。誠意を認められなくても、ゆったりと進めば咎めはない。
64卦
周易 上経 30卦
| NO | 六爻 | 上卦 | 下卦 |
| 1 | 乾為天(けんいてん) | ☰ 乾 | ☰ 乾 |
| 2 | 坤為地(こんいち) | ☷ 坤 | ☷ 坤 |
| 3 | 水雷屯(すいらいちゅん) | ☵ 坎 | ☳ 震 |
| 4 | 山水蒙(さんすいもう) | ☶ 艮 | ☵ 坎 |
| 5 | 水天需(すいてんじゅ) | ☵ 坎 | ☰ 乾 |
| 6 | 天水訟(てんすいしょう) | ☰ 乾 | ☵ 坎 |
| 7 | 地水師(ちすいし) | ☷ 坤 | ☵ 坎 |
| 8 | 水地比(すいちひ) | ☵ 坎 | ☷ 坤 |
| 9 | 風天小畜(ふうてんしょうちく) | ☴ 巽 | ☰ 乾 |
| 10 | 天沢履(てんたくり) | ☰ 乾 | ☱ 兌 |
| 11 | 地天泰(ちてんたい) | ☷ 坤 | ☰ 乾 |
| 12 | 天地否(てんちひ) | ☰ 乾 | ☷ 坤 |
| 13 | 天火同人(てんかどうじん) | ☰ 乾 | ☲ 離 |
| 14 | 火天大有(かてんたいゆう) | ☲ 離 | ☰ 乾 |
| 15 | 地山謙(ちざんけん) | ☷ 坤 | ☶ 艮 |
| 16 | 雷地豫(らいちよ) | ☳ 震 | ☷ 坤 |
| 17 | 沢雷随(たくらいずい) | ☱ 兌 | ☳ 震 |
| 18 | 山風蠱(さんぷうこ) | ☶ 艮 | ☴ 巽 |
| 19 | 地沢臨(ちたくりん) | ☷ 坤 | ☱ 兌 |
| 20 | 風地観(ふうちかん) | ☴ 巽 | ☷ 坤 |
| 21 | 火雷噬嗑(からいぜいこう) | ☲ 離 | ☳ 震 |
| 22 | 山火賁(さんかひ) | ☶ 艮 | ☳ 震 |
| 23 | 山地剥(さんちはく) | ☶ 艮 | ☷ 坤 |
| 24 | 地雷復(ちらいふく) | ☷ 坤 | ☳ 震 |
| 25 | 天雷无妄(てんらいむぼう) | ☰ 乾 | ☳ 震 |
| 26 | 山天大畜(さんてんたいちく) | ☶ 艮 | ☰ 乾 |
| 27 | 山雷頤(さんらいい) | ☶ 艮 | ☳ 震 |
| 28 | 沢風大過(たくふうたいか) | ☱ 兌 | ☴ 巽 |
| 29 | 坎為水(かんいすい) | ☵ 坎 | ☵ 坎 |
| 30 | 離為火(りいか) | ☲ 離 | ☲ 離 |
周易 下経 34卦
| NO | 六爻 | 上卦 | 下卦 |
| 31 | 沢山咸(たくざんかん) | ☱ 兌 | ☶ 艮 |
| 32 | 雷風恒(らいふうこう) | ☳ 震 | ☴ 巽 |
| 33 | 天山遯(てんざんとん) | ☰ 乾 | ☶ 艮 |
| 34 | 雷天大壮(らいてんたいそう) | ☳ 震 | ☰ 乾 |
| 35 | 火地晋(かちしん) | ☲ 離 | ☷ 坤 |
| 36 | 地火明夷(ちかめいい) | ☷ 坤 | ☲ 離 |
| 37 | 風火家人(ふうかかじん) | ☴ 巽 | ☲ 離 |
| 38 | 火沢睽(かたくけい) | ☲ 離 | ☱ 兌 |
| 39 | 水山蹇(すいざんけん) | ☵ 坎 | ☶ 艮 |
| 40 | 雷水解(らいすいかい) | ☳ 震 | ☵ 坎 |
| 41 | 山沢損(さんたくそん) | ☶ 艮 | ☱ 兌 |
| 42 | 風雷益(ふうらいえき) | ☴ 巽 | ☳ 震 |
| 43 | 沢天夬(たくてんかい) | ☱ 兌 | ☰ 乾 |
| 44 | 天風姤(てんぷうこう) | ☰ 乾 | ☴ 巽 |
| 45 | 沢地萃(たくちすい) | ☱ 兌 | ☷ 坤 |
| 46 | 地風升(ちふうしょう) | ☷ 坤 | ☴ 巽 |
| 47 | 沢水困(たくすいこん) | ☱ 兌 | ☵ 坎 |
| 48 | 水風井(すいふうせい) | ☵ 坎 | ☴ 巽 |
| 49 | 沢火革(たくかかく) | ☱ 兌 | ☲ 離 |
| 50 | 火風鼎(はふうてい) | ☲ 離 | ☴ 巽 |
| 51 | 震為雷(しんいらい) | ☳ 震 | ☳ 震 |
| 52 | 艮為山(ごんいさん) | ☶ 艮 | ☶ 艮 |
| 53 | 風山漸(ふうさんぜん) | ☴ 巽 | ☶ 艮 |
| 54 | 雷沢帰妹(らいたくきまい) | ☳ 震 | ☱ 兌 |
| 55 | 雷火豊(らいかほう) | ☳ 震 | ☲ 離 |
| 56 | 火山旅(かざんりょ) | ☲ 離 | ☶ 艮 |
| 57 | 巽為風(そんいふう) | ☴ 巽 | ☴ 巽 |
| 58 | 兌為沢(だいたく) | ☱ 兌 | ☱ 兌 |
| 59 | 風水渙(ふうすいかん) | ☴ 巽 | ☵ 坎 |
| 60 | 水沢節(すいたくせつ) | ☵ 坎 | ☱ 兌 |
| 61 | 風沢中孚(ふうたくちゅうふ) | ☴ 巽 | ☱ 兌 |
| 62 | 雷山小過(らいざんしょうか) | ☳ 震 | ☶ 艮 |
| 63 | 水火既済(すいかきせい) | ☵ 坎 | ☲ 離 |
| 64 | 火水未済(かすいびせい) | ☲ 離 | ☵ 坎 |

