【易経】離為火(りいか)六四卦 易経 周易で観る八人家族の関係性 六十四卦 三十番
離為火(りいか)

六十四卦の三十番目に位置するのが、離為火(りいか)となります。離為火(りいか)が表す卦は、䷝は、陽爻で陰爻をはさみこんだ形で、下卦 離卦 上卦 離卦をつなぎ合わせた形を表しています。

上卦 下卦は、離卦☲(りけ)です。離卦は両サイドに陽爻を持ち陰爻が陽爻に包まれた形となり、火を表し、家族のなかでは次女を表します。
六十四卦の30番目に位置するのが離為火です。この卦は、上下ともに「離(り)」、すなわち「火」を象徴する形が重なり合った、非常に明るく情熱的な卦です。「離」という字には「離れる」という意味の他に、「つく(付着する)」という大切な意味があります。火は薪がなければ燃え続けることができないように、私たちの愛もまた、正しい徳や家族の絆に寄り添い、付着することで初めて美しく輝き続けることができるのです。
家族の構成と象徴:次女が照らす知性と情熱の光
この物語の中心となるのは、家族の中で「次女」の役割を担う存在です。易経における「離(り)」は、家族の中では次女を象徴し、その性質は「火」や「太陽」に例えられます。この卦は、内も外も次女が象徴する光り輝く知性と情熱で満たされている状態を表しています。
次女は、家族の暗がりを照らし、進むべき道を明示する「知恵」の象徴です。しかし、火が燃えすぎれば周囲を焼き尽くしてしまうように、その情熱もまた、正しい道理(母なる大地や父なる天の教え)に寄り添うことで、初めて温かな慈愛となります。
愛の解釈:寄り添うことで輝く「柔順なる愛」
離為火が教える愛の作法は、自らが強く光り輝くことだけではありません。大切なのは、何に「寄り添うか」です。
自然現象と家族の触れ合い:牝牛のような従順さ
太陽の光が草木を育て、月が夜道を照らすように、火は常に「何かに付着して」存在します。易経では、この離の徳を「牝牛(めうし)を養えば吉」と表現します。牛は力強くありながらも、人間に従順に寄り添い、恵みをもたらします。
家族の間で、自分の才能や美しさを誇示し、相手をコントロールしようとするのは「激しすぎる火」です。そうではなく、次女の愛の作法は、父や母の深い徳、そして家族の静かな調和に「寄り添う」ことにあります。自分が中心に立つのではなく、家族という大きな愛の輪の中に身を委ね、その一部として輝くとき、その愛は決して消えることのない永遠の光となります。
陽爻で挟まれた陰爻であるために、男性に持ち上げられたり、男性が寄ってくる形でもあり、内に女性格となる陰爻を持ち合わせているが外面はボーイッシュであったりと内面と外形の違いにおいて妖艶さ、アンバランスを持つている危険性をはらんでいて、上卦、下掛ともに離卦であるということは、妖艶さ、アンバランス、に置いて強く出るので、より一層に美しさの中に神秘さをはらんでいる卦といえます。
また、この離為火(りいか)は火、日、太陽を象徴するため、明るく照らす、知性や周りを和ませる力がある反面その光の強さがつよくなりすぎて、灼熱となりうる危険性をはらんでいます。

八卦においては、強い火であり周りを照らす妖艶な雰囲気を持っています。家族の中では、次女であり若い、女性を意味しています。火はそれ単体では光を発することができません、木を燃やす、蝋燭を灯すというように、自分以外のなにかに寄り添うことで強い光であったり、弱い光を発生させます。男性が強く愛してくれれば、より強い光を放ち、美しい輝きを表しますし、愛してくれなければ、その灯火は、弱くなります。
光は、それ自体から発生しないことを知ったとき、家族の愛が強ければ、強く輝きます。正しい愛情を受ければ、その輝きを増し家族を守る光になりますが、不倫 不貞の薪をくべれば、大火になり身を滅ぼす光となってしまいます。
離とは
「離」:網に捉えられた鳥の物語
「離」という字の成り立ちを詳しく見ると、右側には「隹(とり)」、左側には「离(網・罠)」が描かれています。これは本来、「網で鳥を捕らえる」という情景を表していました 。
- 付着(麗く)としての離: 鳥が網に捉えられることは、一見不自由に見えますが、家族という「絆の網」に守られ、寄り添うことを意味します。易経では「離は麗(つ)くなり」と説かれ、日月が天に付着し、草木が地に付着するように、私たちが大切な人に寄り添う姿を肯定しています 。
- 離別としての離: トリモチや網で捕らえた鳥を、やがて放すときが来るように、この字には「はなれる」という意味も含まれています 。家族の愛も、慈しみ寄り添う「付着」の時期を経て、やがて自立という「離別」へと繋がっていく。この二つの意味が一つの字に同居しているのは、愛とは「いつか来る別れを惜しみつつ、今この瞬間を深く寄り添うこと」だからです。
「離離(りり)」:実りゆく稲穂の優しさ
古来、中国の詩集『詩経』では、キビの穂が実って重く垂れ下がる様子を「離離(りり)たり」と表現しました。
それは、母が子供を見守り、深く頭を垂れて祈る姿や、愛する人の幸せを願って心が静かに重くなる様子と重なります。「離」という字には、単なる分離ではなく、豊かに実った愛が優しく揺れるような、温かな情景も宿っているのです。
離為火(りいか)のイメージ
離。利貞。亨。畜牝牛吉。
「離」の時、貞正であれば良い。通じる。牝牛のようにして吉
離卦の象徴するものは 次女、火 美、光明、競争、飾ると言った意味を持ちます。
炎は緩やかに燃え上がり、周りを照らし、暖かさを感じさせ、冬の寒さの中では、ぬくもりを与え、春の日差しは、人々に喜びをもたらす陽の光のように、新芽に力を与え、夏の日差しは、緑が炎のように萌え、秋にはくさきの隙間に緩やかに冬の到来を告げる言葉を投げかけます。四季を通じて、火や、太陽は、人の営み欠かせない存在となります。

陽の光は明るく照らし、暖炉にある火は、部屋を緩やかに照らし そこで交わる陽爻と、陰爻は燃え上がり情熱を燃やすように伝播します。自分がどのようなたちばで、どのような存在であるのかがわかっていればよいのですが、そのような自分の立場や位置を忘れて軽率な行動を起こしやすいのもまた、離卦の癖ともいえますが、「牝牛(ひんぎゅう)畜(やしな)えば吉とあるように牝牛のように柔順(じゅうじゅん)を持つことが幸せに通じることを知るべき卦であります。
さて、離為火(りいか)からえるイメージで強くあらわれるのは、火や日輪、愉快、美しさ、情熱といったもので、離卦が上下にあるので、強く現れるのが印象として残り、知性もあり、教養もあるのに、事、男女の色ごとにおいては暴走し安く、情熱の赴くまま行動しますが、貞操を守り、粛々と進めば、吉であります。色ごとにのめり込めばその炎は隣家をも燃やします。
離為火(りいか)の六爻
離為火(りいか)の六爻は、下から順番に、初爻、二爻。三爻、四爻、五爻、六爻の並びが、初陽、二陰、三陽、四陽、五陰、上陽と並んだ状態を離為火(りいか)といいます。

六爻の位置は社会的位置を表しています。 初爻は庶民、二爻は士、三爻は大夫(たいふ)、四爻は公卿(こうけい)五爻は、君主、上爻は隠居した君主、あるいは知識人となります。

上陽 権力者の号令一つで、兵士は動き、乱賊を」平らげて、国を正す。 慶賀(よろこばしいこと)する結果となり、元凶を誅殺(ちゅうさつ)することができる。悪を討っても手下には寛大に処罰すべき、さすれば、咎めはない。

五陰 地位ある権力者の立場にあって、不幸なものに涙し哀れみ手を差し伸べ、無道なものに心を痛めるのであれば、吉

四陽 離が賁(ひ)に之(ゆ)く、猪突(ちょうとつ)し、猛進し、焼かれ、殺され、布切れのごとく捨てられる。身の置き所なく破滅する。

三陽 夕日が輝くとき、素焼きのお銚子を叩き、歌い楽しんだ日々は過ぎて、美しさが枯れ、老いた身をただ嘆くばかりである。余生も短く幾許も無く。凶

二陰 太陽が、中天にかかる。黄金色の輝きで万物を照らす。大吉

初陰 朝日が出る数分前、暗さの故、足元が暗く、つまずき危うい、慎重に進めば咎められることはない。
変卦:愛が動く、変化の法則(離為火 六二)
易経の教え「変易」は、私たちの愛が停滞することを許しません。最高の状態であっても、それは次なる成長への「機(きっかけ)」となります。
離為火の中で最も素晴らしい状態とされる「六二」が動いた場合、物語は第35番「火地晋(かちしん)」へと変化します。
- 変化後の卦の番号: 第35番
- 変化後の卦の名前: 火地晋
- 運気の具体的な変化: 内なる輝きから、社会を照らす「進展・繁栄」へ。
愛の修正と次なるステージ
離為火の六二は、内面に美しい光を蓄えた、誠実な愛の形です。この爻が動くとき、物語は「火地晋」へ。これは地上(母)に太陽(次女)が昇り、すべてを明るく照らし出しながら、ぐんぐんと進んでいく「日の出」の姿を象徴しています。
これまで家族の中で大切に育んできた愛が、いよいよ外の世界へと広がり、多くの人々を幸せにする段階に入ったのです。進展のスピードは速く、次々とチャンスが訪れますが、昇る太陽のように堂々と、かつ謙虚に歩みを進めてください。
変化した後の卦の番号「第35番」をぜひ探してみてください。そこには、あなたの愛の光がどのように世界と響き合い、豊かな実りをもたらすのかという、希望に満ちた未来が待っています。
64卦
周易 上経 30卦
| NO | 六爻 | 上卦 | 下卦 |
| 1 | 乾為天 (けんいてん) | ☰ 乾 | ☰ 乾 |
| 2 | 坤為地(こんいち) | ☷ 坤 | ☷ 坤 |
| 3 | 水雷屯(すいらいちゅん) | ☵ 坎 | ☳ 震 |
| 4 | 山水蒙(さんすいもう) | ☶ 艮 | ☵ 坎 |
| 5 | 水天需(すいてんじゅ) | ☵ 坎 | ☰ 乾 |
| 6 | 天水訟(てんすいしょう) | ☰ 乾 | ☵ 坎 |
| 7 | 地水師(ちすいし) | ☷ 坤 | ☵ 坎 |
| 8 | 水地比(すいちひ) | ☵ 坎 | ☷ 坤 |
| 9 | 風天小畜(ふうてんしょうちく) | ☴ 巽 | ☰ 乾 |
| 10 | 天沢履(てんたくり) | ☰ 乾 | ☱ 兌 |
| 11 | 地天泰(ちてんたい) | ☷ 坤 | ☰ 乾 |
| 12 | 天地否(てんちひ) | ☰ 乾 | ☷ 坤 |
| 13 | 天火同人(てんかどうじん) | ☰ 乾 | ☲ 離 |
| 14 | 火天大有(かてんたいゆう) | ☲ 離 | ☰ 乾 |
| 15 | 地山謙(ちざんけん) | ☷ 坤 | ☶ 艮 |
| 16 | 雷地豫(らいちよ) | ☳ 震 | ☷ 坤 |
| 17 | 沢雷随(たくらいずい) | ☱ 兌 | ☳ 震 |
| 18 | 山風蠱(さんぷうこ) | ☶ 艮 | ☴ 巽 |
| 19 | 地沢臨(ちたくりん) | ☷ 坤 | ☱ 兌 |
| 20 | 風地観(ふうちかん) | ☴ 巽 | ☷ 坤 |
| 21 | 火雷噬嗑(からいぜいこう) | ☲ 離 | ☳ 震 |
| 22 | 山火賁(さんかひ) | ☶ 艮 | ☳ 震 |
| 23 | 山地剥(さんちはく) | ☶ 艮 | ☷ 坤 |
| 24 | 地雷復(ちらいふく) | ☷ 坤 | ☳ 震 |
| 25 | 天雷无妄(てんらいむぼう) | ☰ 乾 | ☳ 震 |
| 26 | 山天大畜(さんてんたいちく) | ☶ 艮 | ☰ 乾 |
| 27 | 山雷頤(さんらいい) | ☶ 艮 | ☳ 震 |
| 28 | 沢風大過(たくふうたいか) | ☱ 兌 | ☴ 巽 |
| 29 | 坎為水(かんいすい) | ☵ 坎 | ☵ 坎 |
| 30 | 離為火(りいか) | ☲ 離 | ☲ 離 |
周易 下経 34卦
| NO | 六爻 | 上卦 | 下卦 |
| 31 | 沢山咸(たくざんかん) | ☱ 兌 | ☶ 艮 |
| 32 | 雷風恒(らいふうこう) | ☳ 震 | ☴ 巽 |
| 33 | 天山遯(てんざんとん) | ☰ 乾 | ☶ 艮 |
| 34 | 雷天大壮(らいてんたいそう) | ☳ 震 | ☰ 乾 |
| 35 | 火地晋(かちしん) | ☲ 離 | ☷ 坤 |
| 36 | 地火明夷(ちかめいい) | ☷ 坤 | ☲ 離 |
| 37 | 風火家人(ふうかかじん) | ☴ 巽 | ☲ 離 |
| 38 | 火沢睽(かたくけい) | ☲ 離 | ☱ 兌 |
| 39 | 水山蹇(すいざんけん) | ☵ 坎 | ☶ 艮 |
| 40 | 雷水解(らいすいかい) | ☳ 震 | ☵ 坎 |
| 41 | 山沢損(さんたくそん) | ☶ 艮 | ☱ 兌 |
| 42 | 風雷益(ふうらいえき) | ☴ 巽 | ☳ 震 |
| 43 | 沢天夬(たくてんかい) | ☱ 兌 | ☰ 乾 |
| 44 | 天風姤(てんぷうこう) | ☰ 乾 | ☴ 巽 |
| 45 | 沢地萃(たくちすい) | ☱ 兌 | ☷ 坤 |
| 46 | 地風升(ちふうしょう) | ☷ 坤 | ☴ 巽 |
| 47 | 沢水困(たくすいこん) | ☱ 兌 | ☵ 坎 |
| 48 | 水風井(すいふうせい) | ☵ 坎 | ☴ 巽 |
| 49 | 沢火革(たくかかく) | ☱ 兌 | ☲ 離 |
| 50 | 火風鼎(かふうてい) | ☲ 離 | ☴ 巽 |
| 51 | 震為雷(しんいらい) | ☳ 震 | ☳ 震 |
| 52 | 艮為山(ごんいさん) | ☶ 艮 | ☶ 艮 |
| 53 | 風山漸(ふうさんぜん) | ☴ 巽 | ☶ 艮 |
| 54 | 雷沢帰妹(らいたくきまい) | ☳ 震 | ☱ 兌 |
| 55 | 雷火豊(らいかほう) | ☳ 震 | ☲ 離 |
| 56 | 火山旅(かざんりょ) | ☲ 離 | ☶ 艮 |
| 57 | 巽為風(そんいふう) | ☴ 巽 | ☴ 巽 |
| 58 | 兌為沢(だいたく) | ☱ 兌 | ☱ 兌 |
| 59 | 風水渙(ふうすいかん) | ☴ 巽 | ☵ 坎 |
| 60 | 水沢節(すいたくせつ) | ☵ 坎 | ☱ 兌 |
| 61 | 風沢中孚(ふうたくちゅうふ) | ☴ 巽 | ☱ 兌 |
| 62 | 雷山小過(らいざんしょうか) | ☳ 震 | ☶ 艮 |
| 63 | 水火既済(すいかきせい) | ☵ 坎 | ☲ 離 |
| 64 | 火水未済(かすいびせい) | ☲ 離 | ☵ 坎 |

