【易経】火雷噬嗑(からいぜいこう)六四卦 易経 周易で観る八人家族の関係性 六十四卦 二十一番
火雷噬嗑(からいぜいこう)

六十四卦二十一番目に位置するのが、火雷噬嗑(からいぜいこう)。に長男である☳震卦(しんけ)の上に次女である☲離卦(りけ)が乗っかっている形になります。

上卦は、離卦☲(りけ)です。離卦は両サイドに陽爻を持ち陰爻が陽爻に包まれた形となり、火を表し、家族のなかでは次女を表します。
下卦は震卦☳(しんけ)です。震卦は陽爻1段の上に陰爻が2段乗った形で、家族においては、長男をあらわします。八卦においては雷を表しています。
六十四卦の二十一番目に位置するのが火雷噬嗑(からいぜいごう)です。この卦は、口の中に物が挟まって上下の歯が噛み合わない状態を、家族の間に生じた「障害」や「わだかまり」に例えて説明しています。
愛し合う家族であっても、時には言葉の行き違いや、小さな秘密が心の間に挟まり、ぎこちなくなってしまうことがあります。火雷噬嗑は、その障害を勇気を持って「噛み砕き」、再び心を通じ合わせることの大切さを説いています。
離卦(りけ)は柔かな女性としてのしなやかさ、おしゃれでいながらも、美しいものを身に纏(まと)い、その柔らかな肌は、触ると壊れてしまうような柔らかさを持つ柔軟な柔卦でもあります。また、震卦(しんけ)はがっしりとしていて、働き盛りの成熟した強さを持ち、頼り甲斐のある男性の強さを持ち備えた剛健な剛卦でもあります。兄のたくましい剛よさによってま盛られ、安心安全を飢えながらも、そのおもい受け美しさと艶やかな振る舞いができていることに気づきます。

離卦である次女は、一人になった時、初めて守られていたことに気づき、自分の好き勝手な行動の裏には、家族に守られていたことに気づくのでしょう。愛は、与えることで、育ち育みます。震卦(しんけ)は兄としての強さで、次女の離卦(りけ)を支え守ってきた剛(つよ)い愛を表し、離卦(りけ)は、
その柔らかい受け答えと、美しさ、妖艶さを振る舞うことで、周りを照らし、うけた愛をわれ知らず、うちなる思いの中で噛み砕いて、咀嚼(そしゃく)し、周りに伝えます。愛の形をを、柔らかな表現で、表してくれるため、その愛は、時として、周りを惑わしますが、光明(こうみょう)な愛は、周囲を明るく照らします。
家族の構成と象徴:次女の知恵と長男の行動力が拓く道
火雷噬嗑の卦は、上に「離(り)」、下に「震(しん)」を配しています。私たちの八人家族では、上卦の離は「次女」を、下卦の震は「長男」を象徴しています。
次女は「火」の象徴であり、物事を明るく照らし出す「知恵」と「明知」を持っています。一方で長男は「雷」の象徴であり、停滞した空気を打ち破る「勢い」と「行動力」を備えています。この二人が力を合わせることで、家族の中に隠れた問題が明るみに出され、力強く解決へと向かうのです。
次女が持ち前の明晰さで「何が問題なのか」を優しく見極め、長男がそのわだかまりを解消するために真っ先に動く。この「明」と「動」の組み合わせこそが、家族の絆を再生させるための真心の作法となります。
愛の解釈:わだかまりを「咀嚼」する勇気
火雷噬嗑が教える愛の作法は、単なる優しさだけではありません。それは、時には厳しく「正義」や「筋道」を通すことで、真の調和を取り戻す「強い愛」の物語です。
自然現象と家族の触れ合いが教えるもの
夏の夕暮れ、空に稲妻(離)が走り、続いて大きな雷鳴(震)が轟くことがあります。この「雷電」は一見恐ろしいものですが、それによって大気中の淀みが一掃され、恵みの雨が降り、万物が瑞々しく蘇ります。
家族も同じです。例えば、長女と三女の間で小さな嘘が原因で喧嘩が起きたとき。そのまま放置すれば心は凍りついてしまいますが、次女が冷静に事実を明らかにし、長男が仲裁のために熱く語りかけることで、心のつかえが「噛み砕かれ」ます。この痛みを伴う話し合いこそが、家族の絆をより強固なものにするのです。
障害を飲み込まず、さりとて吐き出さず、しっかりと「咀嚼」して理解すること。それが、火雷噬嗑が教える愛の深さです。
噬嗑(ぜいこう)とは、
噬嗑(ぜいこう)とは、噛み砕く、噛み合わせるという意味合いを持っています。物事を行うためには、何事においても、その心のうちに愛がなければなりません、愛は、与えることを惜しみない情であり、受けることではありません。受けた愛を自らのうちなる愛と合わせて噛み砕い、受けた愛にプラスして与えることのできることが噬嗑(ぜいこう)となります。

悪いことを受けより悪なることを行うことは、噬嗑(ぜいこう)とはいいません。愛は善であり、善行を行うためには、愛されてきたことを自覚することが必要であり、愛されたことを内側で咀嚼して、少しでもプラスして返すことが、その行動、や生活に生かされるように、咀嚼して行く大いなる努力というものが必要となります。
「噬(ぜい)」という字は、口偏に「筮(ぜい=占い)」を組み合わせたものです。これは、単に食べるために噛むのではなく、占いで真実を問うように、物事の核心を「噛み当てる」ことを意味しています。「嗑(ごう)」は、上下の唇や歯がぴったりと合う様子を表します。
つまり噬嗑とは、家族の間に挟まった不純物を取り除き、再び心が「カチリ」と噛み合う状態に戻すという、強い意志を秘めた言葉なのです。
家族の中に問題があるとき、私たちは見て見ぬふりをして通り過ぎることはできません。愛があるからこそ、その苦しみや違和感に胸を痛め、立ち止まり、何度も振り返って、どうにかしてあげたいと願うのです 。噬嗑の「噛み砕く」という行為は、この「立ち止まって向き合う」という深い愛から生まれる行動なのです。
基礎となるベースをしっかりと理解した上で、噛み砕き、広げるのであれば、そこには、善があって初めて花咲きます。噬嗑(ぜいこう)は、良い習慣を身につけることで、人生をより良いものに導いてくれる糧(かて)となり、よく噛み砕き、その味を知ることを努力して知ることを望んでいます。
噬嗑(ぜいこう)のイメージ
噬嗑 。亨。利用獄。
「噬嗑 」の時通じる。障害があれば牢獄を使え
「噬嗑 」とは、噛み砕く、かみ合わせ
現状が良くないとするならそれは、悪い習慣が導いた結果だと見ます。良い習慣は、よい人生を導き出します。環境を噛み砕き細分化することで、見えてきます。どうしようもないとき監獄を使えというのは、

監獄は、監視がいて強制的に規則正しい習慣を作り出します。良き大人(良識人)を使ってでも変えるべきものがあります。具体的に動くことが優先される時期です。
噬嗑(ぜいこう)の六爻
火雷噬嗑(からいぜいこう)の六爻は下から、順番に、初爻、二爻。三爻、四爻、五爻、六爻の並びが、初陽、二陰、三陰、四陽、五陰、上陽と並んだ状態を、火雷噬嗑(からいぜいこう)と言います。

六爻の位置は社会的位置を表しています。 初爻は庶民、二爻は士、三爻は大夫(たいふ)、四爻は公卿(こうけい)五爻は、君主、上爻は隠居した君主、あるいは知識人となります。

上陽 首枷(くびかせ)をつけられ、耳が塞(ふさ)がれる、戒めの言葉も聞き入れられず、極刑を受けるに至(いた)る。凶

五陰 固い干し肉を噛んで、苦労するが、固い肉の中から黄金を発見する。行動は危険をはらんでいるが一筋の真実を見つけ出し、咎められない。

四陽 骨付きの干し肉を食らい 苦労する。肉の中より、鏃(やじり)を発見する。まだ困難は続く、それでも、善心を持って初心を貫くのが良い、うちに秘めた真実を見つけ吉となる。

三陰 硬い干し肉を食らい苦労する。 時には、腹を壊し苦しむ。抵抗を受け、やや、不利でもあるが、心が善ならば咎められない。

二陰 柔らかな肉に顔を埋めて貪り食う、息を吸うのも忘れるほどに噛み付いている。相手は剛強(ごうきょう)確信をつくなら、咎められない。

初陽 足枷がかけられ、動く自由が制限される。悪を好む心が走らないように、懲戒(ちょうかい)されているが、自戒(じかい)すれば咎めがない、
運気の具体的な変化:
「火雷噬嗑」の四爻は、硬い干し肉の中に矢の根があるような、一筋縄ではいかないトラブルに立ち向かう時です。しかし、その壁を噛み砕くことで、事態は「山雷頤」へと大きく変化します。
「頤(い)」とは「あご」を意味し、養うことを象徴しています。
- 障害から養育へ: 争いや問題解決の時期が終わり、今度は心と体を「養い、育てる」時期へと移り変わります。
- 言葉と食事の慎み: あご(口)の形をしたこの卦は、言葉遣いや食べ方に気をつけることで、徳を養えることを教えてくれます。争った後の言葉は、慎重に、かつ温かくあるべきです。
- 自他を潤す: 自分の才能を磨くだけでなく、周りの人々をどのように慈しみ、養っていくかという、より高い視点の愛が求められるようになります。
激しい雷鳴の時期(噬嗑)を経て、あなたは今、静かな山(艮)に守られ、大地から芽吹く命を育むような、豊穣な季節(頤)へと足を踏み入れようとしています。
64卦
周易 上経 30卦
| NO | 六爻 | 上卦 | 下卦 |
| 1 | 乾為天 (けんいてん) | ☰ 乾 | ☰ 乾 |
| 2 | 坤為地(こんいち) | ☷ 坤 | ☷ 坤 |
| 3 | 水雷屯(すいらいちゅん) | ☵ 坎 | ☳ 震 |
| 4 | 山水蒙(さんすいもう) | ☶ 艮 | ☵ 坎 |
| 5 | 水天需(すいてんじゅ) | ☵ 坎 | ☰ 乾 |
| 6 | 天水訟(てんすいしょう) | ☰ 乾 | ☵ 坎 |
| 7 | 地水師(ちすいし) | ☷ 坤 | ☵ 坎 |
| 8 | 水地比(すいちひ) | ☵ 坎 | ☷ 坤 |
| 9 | 風天小畜(ふうてんしょうちく) | ☴ 巽 | ☰ 乾 |
| 10 | 天沢履(てんたくり) | ☰ 乾 | ☱ 兌 |
| 11 | 地天泰(ちてんたい) | ☷ 坤 | ☰ 乾 |
| 12 | 天地否(てんちひ) | ☰ 乾 | ☷ 坤 |
| 13 | 天火同人(てんかどうじん) | ☰ 乾 | ☲ 離 |
| 14 | 火天大有(かてんたいゆう) | ☲ 離 | ☰ 乾 |
| 15 | 地山謙(ちざんけん) | ☷ 坤 | ☶ 艮 |
| 16 | 雷地豫(らいちよ) | ☳ 震 | ☷ 坤 |
| 17 | 沢雷随(たくらいずい) | ☱ 兌 | ☳ 震 |
| 18 | 山風蠱(さんぷうこ) | ☶ 艮 | ☴ 巽 |
| 19 | 地沢臨(ちたくりん) | ☷ 坤 | ☱ 兌 |
| 20 | 風地観(ふうちかん) | ☴ 巽 | ☷ 坤 |
| 21 | 火雷噬嗑(からいぜいこう) | ☲ 離 | ☳ 震 |
| 22 | 山火賁(さんかひ) | ☶ 艮 | ☳ 震 |
| 23 | 山地剥(さんちはく) | ☶ 艮 | ☷ 坤 |
| 24 | 地雷復(ちらいふく) | ☷ 坤 | ☳ 震 |
| 25 | 天雷无妄(てんらいむぼう) | ☰ 乾 | ☳ 震 |
| 26 | 山天大畜(さんてんたいちく) | ☶ 艮 | ☰ 乾 |
| 27 | 山雷頤(さんらいい) | ☶ 艮 | ☳ 震 |
| 28 | 沢風大過(たくふうたいか) | ☱ 兌 | ☴ 巽 |
| 29 | 坎為水(かんいすい) | ☵ 坎 | ☵ 坎 |
| 30 | 離為火(りいか) | ☲ 離 | ☲ 離 |
周易 下経 34卦
| NO | 六爻 | 上卦 | 下卦 |
| 31 | 沢山咸(たくざんかん) | ☱ 兌 | ☶ 艮 |
| 32 | 雷風恒(らいふうこう) | ☳ 震 | ☴ 巽 |
| 33 | 天山遯(てんざんとん) | ☰ 乾 | ☶ 艮 |
| 34 | 雷天大壮(らいてんたいそう) | ☳ 震 | ☰ 乾 |
| 35 | 火地晋(かちしん) | ☲ 離 | ☷ 坤 |
| 36 | 地火明夷(ちかめいい) | ☷ 坤 | ☲ 離 |
| 37 | 風火家人(ふうかかじん) | ☴ 巽 | ☲ 離 |
| 38 | 火沢睽(かたくけい) | ☲ 離 | ☱ 兌 |
| 39 | 水山蹇(すいざんけん) | ☵ 坎 | ☶ 艮 |
| 40 | 雷水解(らいすいかい) | ☳ 震 | ☵ 坎 |
| 41 | 山沢損(さんたくそん) | ☶ 艮 | ☱ 兌 |
| 42 | 風雷益(ふうらいえき) | ☴ 巽 | ☳ 震 |
| 43 | 沢天夬(たくてんかい) | ☱ 兌 | ☰ 乾 |
| 44 | 天風姤(てんぷうこう) | ☰ 乾 | ☴ 巽 |
| 45 | 沢地萃(たくちすい) | ☱ 兌 | ☷ 坤 |
| 46 | 地風升(ちふうしょう) | ☷ 坤 | ☴ 巽 |
| 47 | 沢水困(たくすいこん) | ☱ 兌 | ☵ 坎 |
| 48 | 水風井(すいふうせい) | ☵ 坎 | ☴ 巽 |
| 49 | 沢火革(たくかかく) | ☱ 兌 | ☲ 離 |
| 50 | 火風鼎(かふうてい) | ☲ 離 | ☴ 巽 |
| 51 | 震為雷(しんいらい) | ☳ 震 | ☳ 震 |
| 52 | 艮為山(ごんいさん) | ☶ 艮 | ☶ 艮 |
| 53 | 風山漸(ふうさんぜん) | ☴ 巽 | ☶ 艮 |
| 54 | 雷沢帰妹(らいたくきまい) | ☳ 震 | ☱ 兌 |
| 55 | 雷火豊(らいかほう) | ☳ 震 | ☲ 離 |
| 56 | 火山旅(かざんりょ) | ☲ 離 | ☶ 艮 |
| 57 | 巽為風(そんいふう) | ☴ 巽 | ☴ 巽 |
| 58 | 兌為沢(だいたく) | ☱ 兌 | ☱ 兌 |
| 59 | 風水渙(ふうすいかん) | ☴ 巽 | ☵ 坎 |
| 60 | 水沢節(すいたくせつ) | ☵ 坎 | ☱ 兌 |
| 61 | 風沢中孚(ふうたくちゅうふ) | ☴ 巽 | ☱ 兌 |
| 62 | 雷山小過(らいざんしょうか) | ☳ 震 | ☶ 艮 |
| 63 | 水火既済(すいかきせい) | ☵ 坎 | ☲ 離 |
| 64 | 火水未済(かすいびせい) | ☲ 離 | ☵ 坎 |

